私と東洋医学
バイオインフォマティクスの仕事をしたり(しなかったり?)していますが、私がこの6,7年の間に一番勉強をしたのが森田療法だと思います。心療内科の分野ですね。深く学ぶことができました。
私のTwitterを読んだことがある人は、たぶん私を真っ向からの西洋医学の支持者だと思っているでしょう。でも実はそうではありません。かつては、西洋医学の方が東洋医学よりも優れていると考えていましたが、ある薬害事件の研究を通じて、東洋医学に興味を持つようになりました。その過程で、西洋医学を批判的に見るようになった時期もありました。この時期には、漢方や鍼灸の勉強にも熱心に取り組んでいました。
東洋医学の魅力に引かれる一方で、急性医療などで東洋医学の限界を感じるようになりました。その結果、私は西洋医学と東洋医学の両面を肯定し、お互いを補完しあう立場を取るようになりました。
森田療法
森田療法とは精神疾患の心理療法です。不安障害や強迫性障害などを治療対象とし、近年はPTSDやうつ病などにも適用されいます。西洋医学に限界を感じた医師が森田療法を勉強したり、採用することも多いと思います。心療内科の分野で、私は東洋医学に限界を感じて森田療法に興味を持ちました。(とは言っても東洋医学にも良いところが多いと考えています)
森田療法の空気を読む話
森田療法を提唱した森田正馬先生の本でこのようなエピソードがあります。
神経質症と思われる患者を集めて、森田が彼らに有益な話をします。ある患者に「今の話は理解できたかね?」と尋ねると、その患者は「全然、分からない」と答えます。それでも森田は講義を続けます。「どうだい。少しは理解できたかね?」と再度尋ねると、患者は再び「全然、分からない」と答えます。その患者がそう答えると、森田は怒ります。「このような場合は、少しでも理解したと言えば、そのうち理解していく。君が理解していないというと、話が進まず、他の皆も困る。雰囲気が悪くなるんだ」
非常に興味深いエピソードです。つまり、森田は「空気を読め」と言っているのです。
最近では、空気を読むことを否定する風潮も増えていますが、森田は状況に応じて空気を読むことの重要性を強調しているのではないでしょうか。
森田療法では不安や不快感(身体的な痛みや違和感)をあまり口に出さないことをすすめています。誰でも不安や違和感はあるわけですから、それを当然持ったまま、行動するべきだとしています。世の中の人はそんなに「痛い、不安だ」と言わないでしょう。森田は常識的な範囲内で”空気を読んで”「痛い、不安だ」と言えと言っているのかもしれませんね。
神経質症の方は一日だけでも良いので、「痛い、不安だ」とか言わないだけでも相当プラスになるでしょう。(「痛い、不安だ」と感じても良いので、敢えて言わない)
空気を読む私(笑)
私、本音と建前とか苦手なんですよね。 空気は読めると思いますけど、敢えて言っちゃう感じです。 でも、最近は建前を使います。大人になりつつある(笑) 職場の食事会や飲み会は苦手な方なのですが、時々参加するようになりましたから。しかも、非常に楽しそうに振る舞っています!(笑) (空気の読みすぎも体に悪いのですがw)
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