「エスコンフィールド北海道」とメジャーリーグ野球規則

野球

日本の野球規則

2023年3月に開業する北海道日本ハムファイターズの新球場が、公認野球規則の基準を満たさず、ホームベースからバックネット側のフェンスまでの距離が3メートル足りない事が先日報道されました。

公認野球規則では60フィート(約18.3メートル)以上が必要とされています。メジャーリーグの規則をもとに日本の公認野球規則が作れたと言われています。メジャーリーグで使用される球場は60フィート以下のところ多いと聞きます。何故でしょうか。そこでメジャーリーグの野球規則を確認してみました。

MLB野球規則(OFFICIAL BASEBALL RULES 2022 Edition)

メジャーリーグの野球規則の原題は「OFFICIAL BASEBALL RULES 2022 Edition」と言います。

2.00–THE PLAYING FIELD(2章プレーヤーズフィールド)
2.01 Layout of the Field(フィールドレイアウト)

2.01フィールドレイアウトに以下のように書かれています。

It is recommended that the distance from home base to the backstop,
and from the base lines to the nearest fence, stand or other obstruction
on foul territory shall be 60 feet or more.

ホームベースからバックストップ(バックネットまたはフェンス)まで、ベースライン(1塁、3塁ベースライン)から最寄りのフェンス、スタンド、またはその他の障害物までのファウルエリアは60フィートまたはそれ以上を推奨する。

https://img.mlbstatic.com/mlb-images/image/upload/mlb/hhvryxqioipb87os1puw.pdf

結論

メジャーリーグの規則には「60フィート以上を推奨する」と書かれています。
日本の野球規則には「60フィート以上が必要」と書かれています。
設計者、関係者はメジャーリーグの規則を基に設計してしまったとの報道もありました。実際にはわかりませんが、「推奨する」なので18.3メートル以下の実際に造れれた15メートルでもOKです。
しかしながら、「エスコンフィールド北海道」は北海道日本ハムファイターズの本拠地になる予定ですので野球規則に反しています。15メートルの方が臨場感があってメジャーリーグみたいで良いなどの意見もありますが、北海道日本ハムファイターズはNPBです。ここは日本です。
メジャーリーグの野球規則は9章立てです。例の規則は2章です。2.01 Layout of the Field(フィールドレイアウト)には図を参照となっていて、一番最後にフィールドレイアウトの図面が書かれています。マウンドからホームまでの距離やホームから1塁までの距離が細かく図面になっています。しかし、問題のホームからバックストップまでは書かれていません。この事からメジャーリーグではあまり重要視していないようにも読み取れます。
もし、15メートルままで「エスコンフィールド北海道」で臨場感を味わいたい場合は北海道日本ハムファイターズがメジャーリーグに入るか、メジャーリーグのチームを誘致するしかないでしょう。

 

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